2012/07/31

組織としての阪神タイガース


オリンピックが開幕し、メダルラッシュに沸いておりますが、
その日陰になっているプロ野球について取り上げたいと思います。
(プロ野球に詳しくない方もおられることを考慮し、
多少くどくなっているかもしれませんが、ご容赦下さい。

オールスターも終わり、67合目に近付きつつあります。
セントラル・リーグでは、首位が巨人、離れた2位が中日、
さらに離れて3位に広島・ヤクルト、5位阪神、6位横浜、
という順位になっています(730日現在)。

私は元々阪神ファンだったのですが、
2003年に阪神がセントラル・リーグ優勝をした後に、
千葉ロッテファンに鞍替えして現在に至っております。

阪神ファンを辞めるきっかけとなったのが、
フリー・エージェント(以下、「FA」という)制度による、
他球団の主力選手の大量流入でした。
制度自体を否定するつもりはないのですが、
ある意味オールスターのような顔ぶれが揃ったことで、
チームに愛着が持てなくなってしまったのです。

阪神はその後もFAで他球団の主力選手を補強していますが、
いわゆる生え抜きの若手選手が出場機会を奪われ、
レギュラーを掴み取れない状況が何年も続いています。
また、詳細は割愛しますが政治的な要因により、
日本のプロ野球では、FAで加入した選手は
相当なことがない限りレギュラーの座につきます。

728日の試合では、
先発野手8名のうち、20代の選手は2名、
平均年齢は32.6歳です。
FAの選手3人、生粋の生え抜きの選手は2名しかいません。

ちなみに、今勢いに乗っている広島は、
先発野手8名のうち、20代の選手は6名、
平均年齢も28.9歳です。
生え抜きの選手も6名で、FA0人、
例外の1人は外国人選手です。

単純に、若手ばかり・生え抜きばかり使えばいい、
というつもりはありません。
経験も重要な要素ですし、外部からの刺激がなければマンネリ化します。

ただ、他球団から主力選手が多数入ってきてしまうと、
既存の選手は「自分は試合に出られない、優遇されない」
とモチベーションが低下します。
それに能力・経験不足が加わり、チーム内の競争も低下し、
結果として全体的な戦力も低下しているように感じられます。
数年前の巨人も、同様の傾向が見えていました。

私の好きな千葉ロッテも、大黒柱の1人の井口選手は、
元々はメジャーリーグ、さらに前はダイエー(現ソフトバンク)
で活躍していた選手です。
井口選手は、メジャー流の調整法や自らの経験を伝え、
西岡選手のメジャー挑戦にも助言をするなど、
チームに良い刺激を与えています。

要は、バランスの問題なのだと思います。

同じ目標を持ち、平等な競争の下で、
過去の実績に捕らわれ過ぎることがなく、
能力・実力を正当に評価されるようなチームは、
お互いがお互いを高め合って、
素晴らしい結果を残せるのだと思います。

このコラムを読まれた方、
貴方のいる組織はどんな組織でしょうか?

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最後に、今週末はいよいよ診断士試験の1次試験ですね。
私事でお恥ずかしい限りですが、
私は自己採点421点での合格でした。

初日の最終科目の運営管理で、
全ての解答・見直しを終えて20分ほど余り、
解けなかった問題(ちなみにH21年第11問です)をずっと考えて、
3分前くらいで正答が分かりました。
そのまま帰っていたら、私は419点の不合格だったはずです。

作り話のようですが、実話です。
もし受験生の方がいらっしゃいましたら、
こういう最終合格者もいる、と思って、
諦めないで2日間やり抜いてください。

受験生の皆様の合格をご祈念申し上げます。
(2012年7月 林 哲史)