2013/06/16

DJポリス

64日、日本がサッカーW杯の最終予選終了後、
DJポリス」と呼ばれているウィットに富んだ呼びかけをした警察官が、
警視総監賞を贈られるなど、話題になっています。

DJポリス」の呼びかけの一例を挙げると、
「皆さんは12番目の選手だから、イエローカードの行為はしないで」
と、相手の自尊心を刺激して自制を促したり、
「お巡りさんは怖い顔をしていますが、心の中では本戦出場を喜んでいます」
と、警察官とのシンパシーを感じさせようとしていました。

2002年の日韓W杯当時、
渋谷ハチ公前のスクランブル交差点でのハイタッチが行われた時、
当時大学生だった私も勝利の興奮から、
ハイタッチに私も参加していました。
その時のことは今でもよく覚えていますが、
興奮のベクトルがちょっとでも間違った方向を向けば、
店や車を破壊してもおかしくない、異常な興奮状態にありました。

今回、サポーターは興奮状態にありながら、
行動を抑制されていたため、この警察官が、
「交通の邪魔だから、早く解散しなさい」
などと高圧的な態度をとっていたら、
サポーターが暴徒化した可能性が高かったと思います。

同じ内容を伝えるにしても、
相手の気持ちに響く表現をすることで、
より深い共感を得られる、という点で、

非常に考え深い出来事だったと思います。
(2013年6月 林 哲史)