2013/09/28

大学生の実状について

 最近の若者は、社会人から厳しく見られているように感じられる。皆さんも「最近の若者は~」と言った会話を聞いたことがあるだろう。 「ゆとり世代」と言われ続けた私たちの世代は、甘く見られることを嫌う反面、確かにそれを言い訳にしてきた部分もある。そんな若者について、大学生である私が、思っていることを発信したいと思う。
 
今の大学生は、アクティブでスキルの高い学生と、楽観的で気楽に身構えている学生の二極化していると実感している。私の周りは幸いにも、意識の高い学生が多く、イベント企画をする団体を立ち上げる学生、ボランティアに積極的に参加する学生、ビジネスコンペに参加する学生など全体的にアクティブに活動している人が多い。しかし、全ての学生がこのように活動しているわけではない。授業に出席しないで遊びに行ったり、飲み会だけに参加したりして、"楽"な生活を送っている人もいる。そのような大学生の意識としては、"周りが楽しく遊んでいるから自分も遊ぼう"と流されてしまう、また、自分はやればできると思い込み頑張ることを先送りにする傾向があるように思える。前者のアクティブに活動している学生は、(先輩を見て実感したことだが)就職活動への意識も高く、早く準備を始め見事志望している企業に内定をもらう人が多い。一方で、後者の楽観的な学生は、就職活動解禁後にやっと就職について考え始めるため、就職活動が長引き満足のいく結果にならないことが多い。仕方なくそのまま就職してしまうので、仕事にも高いモチベーションを持てずに、辞めてしまう人がいると聞く。この一部の学生が印象に残りやすく「最近の若者は~」と言われる要因であると考える。

 私は、昔の学生に比べて、果たして今の学生のレベルが低くなってきているのか疑問を抱いている。昔の学生の実状を知らないが、親世代の話では、授業に参加せずに遊びやアルバイトばっかりしていたとか、バブル期の頃は就職活動に力を入れなくても企業に内定をもらえたなどの話を聞き、今の学生と大して変わらないのではないか、就職活動においては今の学生より随分と優位な立場で過ごしていたのだろうと、思ってしまう。時代とともに学生の置かれている環境も変化してきているので、今は英語ができなきゃダメだの、パソコンを使いこなせるようになることだの、社会に求められることも異なってきている。技術の発達とともに進んでいる情報化に対しては、スマートフォンの利用や動画サイトなどの電子カルチャーなどについて考えると、今の若者はその適応力や仕組みの理解力は高いと思える。

 現在の若者について色々述べてきたが、ゆとり教育を受けてきたのは、今の若者の責任でもないし、「最近の若者は~」と言われる部分のあると思うが、それに代わる魅力的な特徴もある。大人の皆さんには、実際に若者と触れ合って、その魅力的な部分を感じ、気付いてほしい。

(2013年9月 鵜名山 裕雅)