2016/05/12

プロフェッショナルとアマチュアの違い

昨年5月に中小企業診断士として登録されました。ちょうど、1年前です。長い受験時代から、ようやく資格取得というゴールが至りました。当時は、中小企業診断士という看板で仕事が取れるという大変甘い考えがありました。しかし、現実はそう甘くありません。中小企業診断士という資格の看板があっても、それだけで仕事が取れるわけではありません。この1年間で、資格を盾に仕事を取るという発想は、捨てるべきだと考えるようになりました。

最近は、プロフェッショナルなコンサルタントと、アマチュアなコンサルタントの違いを考えるようになりました。プロとアマチュアの違いを色々と調べてみても、明確な答えは見つかりません。この線引きは、それぞれ個人の判断によるところなのでしょう。自分自身の力でコンサルタントとして稼ぐことが出来るかどうかで、プロとアマチュアの違いがあると、現在、自分自身の判断基準を持っています。

企業内診断士として、活動していますので、勤め先での業務を通じて、給与をもらい、生計を立てています。これを、私自身のプロとアマチュアという判断基準に当てはめると、勤め先の業務であっても、給与を貰っているわけですから、勤め先の業務のプロと言えるでしょう。プロとしてのレベルは、給与の金額で図られるとも考えられます。当然ですが、勤め先の業務であってもプロとして立ち振る舞う必要があると考えます。一方で、企業外の活動からも、ある一定の謝金を得ていますので、プロとして活動を行っていると考えられるでしょう。

企業内診断士として、活動を行っていると、どうしても、本業と副業という考え方を行ってしまいます。しかし、最近は、この考え方をなるべくしないという考え方に変わってきました。本業は主たる収入源と考えがちなのですが、私のとっては、現在の勤め先の勤務も、勤め先以外の謝金を得る活動も、どちらも重要で甲乙はつけられません。そのため、本業と副業という言葉ではなく、どちらもくらしを立てる生業という位置付けで勤め先の勤務、勤め先以外の活動を捉えています。

自分自身の生業を、ポートフォリオで考えるイメージでしょうか。中小企業診断士の受験や実務補習を行っていた時は、独立へのあこがれがありましたが、このような生業をポートフォリオとして捉えるようになると、独立するという選択は、自分自身の一事業を捨てるということになるでしょう。

プロという視点で、自分自身の生業を見つめ直すと、勤め先の勤務、勤め先以外の活動のどちらも質を高めていく必要があると考えます。勤め先以外の活動で得た中小企業診断士の知識や経験を、勤め先の勤務に活用する、勤め先の勤務の知識や経験を、勤め先以外の活動に活用する、といったような自分自身の生業に、相乗効果を生むような知識や経験の活かし方が有効ではないでしょうか。

私自身の生業としての事業ポートフォリオは、現在、3事業持っております。6月より1事業が加わります。この1年間は、これらの事業をさらに大きくしていきたいと考えています。

皆さんも、生業と自分自身の事業ポートフォリオという視点で、自分自身の仕事を見つめ直してみてはいかがでしょうか。
2016年5月 河西崇