2013/09/01

理念

日本に限らず、経営理念を策定している会社は多いと思うが、それが従業員に浸透しているかというと多くの方が疑問を持つのではないだろうか。
極端な例で言えば、経営者は自ら作成するので認識はあると思うが、従業員は(全く)認識が無い会社もあると思う。経営理念の大切さは、ビジョナリーカンパニー(ジム・コリンズ他)にもビジョン(理念)の有無が経営に大きく影響するということが書かれているが、「ある」ということと「浸透している」では天と地の差である。
 ではどのようにして「浸透」させるのか。その一つが「行動する仕組み」を確立させることである。松井秀喜氏の好きな言葉として「意識が変われば行動が変わる、行動が変われば習慣が変わる、習慣が変われば人間性が変わる、人間性が変われば人生が変わる」という言葉がある。まさにその通りで、ますは意識を変えることが大切であるが、問題はそれを行動に落とし込めるかどうかである。従って、勉強会や研修ばかりしていても意味がないということである。ある方によれば、研修に出て仕事をした気になっている人を「研修メタボ」と言うそうである。
「行動する仕組み」一つの方法としては、環境整備(5S・掃除・挨拶等)や朝礼等がある。毎日行う、ということがポイントである。詳細な説明は割愛するが、形が整えば心も後から付いてくるということである。
 私達診断士もともすれば、意識(勉強・研修)のみで満足している部分があるのではないだろうか。なぜ診断士になろうと思ったのか、診断士になってどういうことがしたかったのか、自分なりのビジョンを実現するために今一度「行動」を考えてもよいと思う。
(2013年9月 山崎 貴則)