2015/02/15

箱根駅伝の5区を間近で観て感じたこと

12月31日から1月2日まで、二泊三日で箱根に旅行をした。
地元の保養所に申し込みを行ったら、幸運にも二部屋当選したので、私の両親に加えて、妹家族にも声をかけ、総勢10名で行くことにした。
温泉はもちろんのこと、お正月特別料理もとても美味しく、最高だった。
それ以上に良かったのが、箱根駅伝である。

往路の5区を、箱根小涌園の近くで観ることができた。
山上りで有名な5区だが、本当に急な上り坂が続いている。
4区から5区にたすきをつなぐ小田原中継所の標高は約10mだが、5区の標高最高地点は、なんと874mにもなる。
車で走ってもすごい上り坂が続いていると感じる国道1号線を、20キロ以上にも渡って駆け上がり続けてくるのは、本当に信じられない。

この5区では、過去からいくつものドラマが起きてきた。
初代山の神と言われた順天堂大学の今井正人さんをはじめ、東洋大学の柏原竜二さん、そして、今回は青山学院大学の神野大地さんが、快記録を作り、3代目山の神などと言われた。
もちろん、今回の5区を先頭で走り抜けていった神野選手は、非常に素晴らしかった。
しかし、手を伸ばせば選手に届くのではないかというくらいの距離で、表情はもちろん、息遣いまでも聞こえてくるような沿道で声援を贈り続けていると、記録を塗り替えるような記録が出そうだとか、どこか何位だとか、そんなことはどこかに消え去ってしまっていた。
歩くのでさえきついような上り坂が20キロ以上も続いていて、そこを通常の大人が走るくらいの猛スピードで駆け抜けていくのだ。

観る前には想像もしていなかったが、本当に感動した。
私の子供は6歳と3歳でまだ小さいためか、無邪気に「ガンバレー!」と声援を贈っていたが、私は目の前を選手が一人ひとり走り抜けていくたびに胸が熱くなり、こみ上げてくるものが多くなっていった。
学連選抜を含めて総勢21名のランナーたちからは、勇気や元気、今年一年頑張ろうといったエネルギーをもらえた。
改めて、あの素晴らしい走りに感謝したい。

皆さんにも、テレビではなく、ぜひとも実際に生で観戦していただきたい。
それも、もちろん5区以外でもパワーをもらえるだろうが、個人的には、あの厳しい山上りを間近で観るのが良いと思う。
年末年始の箱根は、保養所などではなく通常の旅館だと相当の金額になるが、箱根登山鉄道などを使って日帰りで行くこともできる。
来年の1月2日、箱根駅伝の5区で選手たちに声援を贈りつつ、新たな気持ちで新年を迎えられることをお薦めします。
(2015年1月 藤原貴也)