2015/08/30

農業にビジネスチャンスあり!

昨今、農業ビジネスがメディアを賑わせていますね。皆さんの農業に対するイメージってどういったものでしょうか?
「新鮮野菜、自給自足、スローライフ、田舎暮らし」
「儲からない、きつい、後継ぎない」
プラス・マイナスイメージ様々だと思います。
ここ数年、農業生産法人が多く設立されています。農業生産法人とは、農業経営を行うために農地を取得することができる法人のことをいいます。2009年の農地法改正により、一般企業の農地保有が認められるようになりました。それまでは、いわゆる農家が農業の主役でした。この農家での伝統的農業の多くでは、農産物の生産のみが行われています。生産された農産物はJAにもちこまれ、JAが卸売市場へ持ち込みます。卸売市場ではセリに掛けられ、値段が決まり、売れていきます。天候により農産物の値段が大きく上下することが農業の最大の特徴です。つまり、農家は作るのみで、いくら儲かるかは、まさに、天まかせ。作る側に値段の決定権がないのです。メーカなど他の生産物を作っている産業ではありえません。それゆえ、この伝統的農業には、ビジネス要素が乏しいとも言えます。
そこに風穴を開けたのが、農業生産法人です。自らが農地を取得して、生産、物流、販売、サービス
などを手掛けます。ワタミ、イオン、トヨタ、IY、JR東海、オムロンなど、多くの大手企業が農業に参入しています。
農業×物流、農業×小売、農業×JIT、農業×IT・・・
母体企業の得意分野を農業と掛け合わせてビジネスモデルを創造しています。
この農業生産法人の例を見て思うのは、過去長い間、法制度に守られていた産業、業種って他の分野と掛け合わせることにより、より付加価値高いビジネスになるのではないかってことです。
「伝統」、「規制緩和」で想起される業種って、何がありますかね。
・陶芸品、着物、花火、漁業、林業、温泉・・・
・電力、酒類販売、医薬品・・・
これらに、何かと掛け合わせると。
・花火×IT= コンピュータ制御発火システム
・漁業(釣り)×スマホ= あるのかな?釣竿にスマホつけて引きのパターンで釣れたこと分かる。魚群探知機のアプリはあるようです。
・温泉×物流= 万葉の湯
・電力×小売= スマートグリッド
・林業×小売= ?
・酒類販売×JIT= ?
・医療品×IT= ?
・着物×IT= ?
・・・
昨今の農業ビジネス動向を、横展開してみると組み合わせ無限大で、夢が広がりますね。

(2015年8月 稲吉勝範)