2016/07/25

情報の非対称性がある状態ではより慎重に

情報の非対称性とは、売り手と買い手で持っている情報に差があることをいう。

先日マンション理事会の臨時設立総会があった。進行は理事会の設立総会とあることからわかるように、マンションの運営管理会社の下に行われた。臨時設立総会では何をやるかというと、1.理事・幹事の選出、2.契約書の重要事項説明、3.町内会による議決権についての委任などなどである。

当然1については非対称性がないので何の疑問もなく滞りなく終わった。しかし2、3についてはマンション住人である我々と、隠したいことは触れずに流せる状態にある運営管理会社との間には大きな隔たりがあったと思う。

今はまだ入居が始まったばかりのマンションであり、住人は今の状態を落ち着かせるので手一杯である。なのに、まだできあがってない箇所についての重要な決議をわからないまま通そうとする。質疑応答の時間もあるが結局は運営管理会社もあやふやな答えしかださず誠実さを感じられない。他の方の質問にたいしては「私達を信じてもらうしかない」というあやふやな解答。これが大手のデベロッパーが販売しているマンションで起こっているのだからお笑いである。

マイホームというのは普通の人にとっては一生に一度あるかないかがほとんどの大きな買い物である。運営管理会社からしたら数多くの中の一棟であるかもしれないが、もう少し入居者の目線に立ち色々情報提供などをしていってほしい。情報の非対称性がある状態での説明や誠実さを欠いた対応をしていては顧客の信頼度はさがるだけである。

これをみている経営者や社員の方々は是非とも情報の非対称性がある状態の場合は、より一層顧客に寄り添い信頼を失わないようにしてほしい。信頼は得るのは難しいが、失うのは一瞬である。
2016年7月 水野雅也